エストロゲン応答性遺伝子発現プロファイリングのためのcDNAマイクロアレイの開発
Journal of Molecular Endocrinology 2002, Vol. 29.2, 175–192.
概要
ヒトの遺伝子をほぼ半分をカバーする9000遺伝子を貼り付けたDNAマイクロアレイを使って、エストロゲンとエストロゲン拮抗薬ICI 182,780または4-ヒドロキシタモキシフェンで刺激したエストロゲン感受性標的細胞MCF-7株の遺伝子発現制御を調べた。結果、ICI182,780はエストロゲンの作用を完全に阻害し、4-ヒドロキシタモキシフェンも大部分を阻害した。標的細胞としては、乳腺、卵巣、胃などの12種類のがん細胞株でも試したが、MCF-7株と異なりエストロゲンにはあまり反応しなかった。エストロゲンに応答する遺伝子は全体からみればごくわずかな数しかなく、反応した遺伝子の中にはエストロゲンで発現量が増えるものと減るものがあった。
論文
Inoue, A., et al. "Development of cDNA microarray for expression profiling of estrogen responsive genes." Journal of Molecular Endocrinology 29.2 (2002): 175-192.
https://jme.bioscientifica.com/view/journals/jme/29/2/175.xml
DOI: 10.1677/jme.0.0290175